フュービック高崎2567年11月2日DCI公認スタンダード大会奮戦記


 フューチャービー高崎がフュービック高崎に名前を変え、毎週土曜日の夕方5時から公認大会を開くようになりました。新エキスパンション「オンスロート」が導入される最初の大会ということもあり、先月の「あどりびたむ」の大会で使用したデッキを改良して望みました。


デッキ名…「輪廻するクレリック」

デッキ構成
〔土地〕
《平地/Plains》10
《沼/Swamp》8
《隔離されたステップ/Secluded Steppe(ON)》2
《やせた原野/Barren Moor(ON)》2
《大闘技場/Grand Coliseum(ON)》1
《星明りの聖域/Starlit Sanctum(ON)》1
小計24
〔クリーチャー〕
《敬愛される司祭/Beloved Chaplain(OD)》3
《献身的な世話人/Devoted Caretaker(OD)》1
《山麓の案内人/Foothill Guide(ON)》2
《雨ざらしの旅人/Weathered Wayfarer(ON)》1
《臓物にかぶりつく者/Entrails Feaster(ON)》1
《優雅の信奉者/Disciple of Grace(ON)》4
《陰謀団の執政官/Cabal Archon(ON)》3
《腐敗を導く者/Shepherd of Rot(ON)》2
《真実の信仰者/True Believer(ON)》1
《腐れ肺の再生術師/Rotlung Reanimator(ON)》2
《宿命のネクロマンサー/Doomed Necromancer(ON)》1
《壊疽の大巨人/Gangrenous Goliath(ON)》1
《賛美されし天使/Exalted Angel(ON)》2
小計24
〔その他呪文〕
《強迫/Duress(7E)》3
《解呪/Disenchant(7E)》2
《チェイナーの布告/Chainer's Edict(TO)》2
《闇への追放/Dark Banishing(7E)》2
《燻し/Smother(ON)》1
《定員過剰の墓地/Oversold Cemetery(ON)》1
《魔性の教示者/Diabolic Tutor(OD)》1
小計12
合計60

サイドボード
《燻し/Smother(ON)》2
《チェイナーの布告/Chainer's Edict(TO)》2
《強迫/Duress(7E)》1
《仕組まれた疫病/Engineered Plague(7E)》2
《棺の追放/Coffin Purge(OD)》2
《聖なる場/Sacred Ground(7E)》2
《赤の防御円/Circle of Protection: Red(7E)》2
《アクローマの祝福/Akroma's Blessing(ON)》2
合計15


 クレリックデッキ再び。とはいえ、かなりオンスロート環境に偏っています。勝ちに至る仕組みその1は「賛美されし天使」です。裏向き中はただのか弱いクリーチャーですが、一度変異すれば4マナ4/5飛行、ライフ回復付きの優秀さ。白が中心のデッキならば有力な選択肢です。その2は「定員過剰の墓地」と「陰謀団の執政官」他クレリックを軸としたライフ回復兼喪失のコンボです。鍵となるカードが不足しているのはご愛敬(^^)。今回は1〜2枚しか入っていないカードを再三好機に引いてくるというツキがありました。
 「墓地」が速やかに機能するようにクリーチャーは多めに入れています。また今回サイクリング機能付きの土地が再び登場したことで、土地を多めに入れることが可能になり、初期手札の土地事故が減ったことはうれしい。今回計9戦のうちマリガンは1度だけでした。「闇への追放」は緑の巨大クリーチャー対策への回答ですが、今回はそのようなデッキに当たらず黒主体のデッキに2試合当たりました(苦笑)。


  【1.対赤単ゴブリン速攻 ●○○】
 最近勢力を回復しつつある赤。オンスロートの優秀なゴブリンたちや《焦熱の火猫/Blistering Firecat(ON)》を加えた赤らしい速攻デッキが初戦の相手です。
 第1戦。《ゴブリンの略奪者/Goblin Raider(7E)》や《ゴブリンの王/Goblin King(7E)》がザラザラと並び、こちらのクリーチャーは焼かれて「火猫」も登場しあっさりやられました。
 第2戦。サイドボードから投入したカードが初期手札に揃い、第1ターン「案内人」、第2ターン「防御円」、第3ターン「仕組まれた疫病」とこれ以上ない出足で完封勝ち。
 第3戦。《怒り狂うゴブリン/Raging Goblin(7E)》と《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver(ON)》でダメージを受けるも「案内人」や「司祭」を並べて凌ぐ。ここで火力を引かれたら敗れていただろうが相手は火力を引かず、そのうちに「再生術師」「防御円」を引いて逆転勝ちを修める。

  【2.対青黒バウンスコントロール ●○○】
 《ナントゥーコの影/Nantuko Shade(TO)》を打撃の核に据え、「再生術師」などが補佐する。「燻し」や「布告」で相手クリーチャーを除去したり、《蒸気の連鎖/Chain of Vapor(ON)》や《霊気の噴出/AEther Burst(OD)》で相手のパーマネントを手札に戻したり、《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion(OD)》で相手の動きを止めるデッキ。
 1戦目。すばやく「影」が登場。こちらのクリーチャーは丁寧に除去され、あっという間に敗北。
 2戦目。相手の勝ち手段はクリーチャーなので「燻し」「チェイナー」を追加。さっそく効果が出て4体続けて相手のクリーチャーを除去(^^)。こちらは「天使」が登場。一回戻されたものの再登場で勝利。
 3戦目。「影」に対しこちらは「信奉者」登場。互いに動けずゆっくりした流れになる。相手の手札に「燻し」があるとにらんで「天使」を裏向きで出さず土地が並ぶのを待つ。その間に「布告」を打たれたり《現実の修正/Alter Reality(TO)》で「信奉者」のプロテクション色を書き換えられたりするも、タイミング良く別のクリーチャーを引き相手の攻め手を凌ぐ。マナが溜まり「天使」登場。ライフを40点近くまで回復し、後はクリーチャーが減って「布告」を打たれなければよい。ところが相手に「ブレイズ」が登場しじわじわとパーマネントを減らされる。「天使」も手札に戻され、覚悟を決めて裏向き状態で召還。しかし「燻し」は使い切っていたようで除去されず。相手には「影」が2体並び、こちらは「信奉者」と「天使」のみ。攻め合いになる。
 こちらの攻撃で相手のライフが残り8となったところで相手の攻撃時に「修正」により「信奉者」が除去されブロッカーが尽きる。巨大化した「影」が襲いかかり、こちらのライフも20を大きく切る。次ターン、こちらが攻撃しても絶対的なブロッカーを召還しない限り相手の「影」2体に攻撃されたら負けである。祈る思いで引いたカードは「再生術師」。まさにこれ以上ないここ一番の引きであった。

  【3.対黒単ノンクリーチャーコントロール ●○○】
 3回戦制なのでこれが決勝戦。「布告」や《もぎとり/Mutilate(TO)》などで徹底的に相手クリーチャーを除去し、かつ《罠の橋/Ensnaring Bridge(7E)》を張って相手クリーチャーの動きを封じ、《陰謀団の貴重品室/Cabal Coffers(TO)》と沼を並べて巨大な《堕落/Corrupt(7E)》を打って勝つデッキです。基本的にクリーチャーを展開させて場を構築するわたしのデッキにとってイヤな相手です。
 1戦目。「もぎとり」等で除去され「堕落」や《魂の饗宴/Soul Feast(7E)》でスンナリ敗北。この日の1戦目はこんな展開ばかりでした(苦笑)。
 2戦目。「燻し」等クリーチャー対策カードを全抜きし、「強迫」「棺(「布告」対策)」「祝福(サイクリングによるデッキ圧縮)」を入れるという苦しいサイドボード。やはり「解呪」を追加しておくべきだった。開始早々相手に「疫病」を張られるが「解呪」。「橋」を置かれたが、ゆっくりした展開になればライフ回復兼喪失のコンボが生きてくる。「もぎとり」を打たれても墓地掃除さえされなければ「定員過剰の墓地」の前には関係ない。クレリックの循環が回り出して一勝を返す。2戦目終了後、相手が「負けたくねえ〜」と声を漏らす。気持ちは分かるがそれはこちらも同じ。互いに力を尽くしてこそ価値のある決勝戦の舞台だ。
 3戦目。相手が初手に「強迫」を打つも手札に対象の呪文は無し。その直後に「解呪」を引くという幸運に恵まれ、これはもう負けてはいられないと感じた。相手の「疫病」「橋」を相次いで破壊し、「信仰者」により「堕落」を無効化する。その後「もぎとり」《消えないこだま/Haunting Echoes(OD)》のコンボを受けるも「執政官」「定員過剰の墓地」は取り除かれず、時間はかかったもののクレリックの循環が止まることは無かった。


 苦しみながらも結果は3戦全勝。もう一人の優勝者と共に賞品を獲得しました。久々の心地よい疲れの残る興奮した一時でした。
 今回は星を見てもらえればお分かりのように、サイドボードの勝利だったと思います。1・2戦目はもちろん、3戦目にしても「祝福」ほどサイクリングコストが軽ければムダにはなりません。
 改良点としてはメインデッキへの必要な中心カードの追加はもちろんですが、黒の選択肢が有力である以上、メインデッキから「闇への追放」の投入は見合わせるべきでしょう。サイドボードでは、緑相手であれば「罠の橋」はやはり有力です。こちらには攻撃以外の勝ち手段があるのですから。あとはやっぱり「解呪」ですね。

(2567.11.12)

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