FCM2567年4月28日「大馬鹿大会」奮戦記


 前回のクリーチャー種族デッキ大会以来、久しぶりのFCM例会への参加です。今回は「大馬鹿大会」と称して「裏が通常のM:tGカードであれば全てのカードの使用可」という豪快な大会です。当日は通常エキスパンションのカードのほかポータルシリーズやアングルードまで登場し、サイドーボード無しの1回戦総当たり勝負という方式で様々なタイプのデッキと対戦し大いに楽しみました。
 さて大馬鹿大会というからにはわたしも知られざる優秀クリーチャーを召喚して当日は以下のようなデッキで参加しました。


デッキ名…「森を吹き飛ばす獣群」

デッキ構成
〔土地〕
《森/Forest》15
《山/Mountain》7
小計22
〔クリーチャー〕
《はぐれ象/Rogue Elephant(WL)》4
《飛びかかるジャガー/Pouncing Jaguar(UZ)》4
《アルビノ・トロール/Albino Troll(UZ)》4
《ジャングル・ライオン/Jungle Lion(PO)》4
《植物の精霊/Plant Elemental(PO)》4
小計20
〔その他呪文〕
《怨恨/Rancor(UL)》4
《巨大化/Giant Growth(7E)》2
《激励/Invigorate(MM)》2
《稲妻/Lightning Bolt(4th)》4
《火葬/Incinerate(5th)》4
《地震/Earthquake(7E)》2
小計18
合計60

サイドボードは無し。


POとはそう、知る人ぞ知る伝説の元祖「ポータル」です(^^)。それぞれの日本語版カードテキストをあげると

ジャングル・ライオン

クリーチャー(注・ポータルのクリーチャーはクリーチャータイプ無し)
2/1
ジャングル・ライオンは迎撃(ブロック)に参加できない。

植物の精霊
緑1
クリーチャー
3/4
植物の精霊があなたの手札から場に出たとき、あなたの森をどれか1つ破壊する。この森を破壊しないならば、植物の精霊を破壊する。

はい、どちらも単純に優秀です(^^;)。コントロール要素の乏しいポータルはM:tGの基本であるクリーチャー戦の充実が図られているため、優秀クリーチャーの宝庫なのです。後はブロッカー排除兼決め手として定番の優秀火力を入れました。軽量デッキながら土地が22枚入っているのと、赤緑ながら《カープルーザンの森/Karplusan Forest(7E)》を入れなかったのは象と精霊用の森確保と継続的マナ供給のためですが、後述のようにもう少し調整した方が良かったようです。


 会場は恒例の埼玉県深谷市・幡羅(はたら)公民館。参加者は15名で先に述べたように1回勝負の総当たり戦です。以下対戦報告はリーグ表の記入順で対戦順ではありません。また今回も逐一記録を付けていないので記憶に頼って書いています。対戦順など事実関係の誤りについては関係各位からのご指摘を願います。


  【1.対葉山氏…赤スライ ●】
 定番の赤スライ。その優秀さは改めていうまでもないでしょう。象やジャガーを繰り出すも次々と稲妻や火葬により墓地へ。ことごとく焼き尽くされて完敗でした。

  【2.対向井氏…緑単 ●】
 共に緑が軸の早いデッキ同士の対戦。打撃力は向こうが上だが柔軟性では除去のあるこちらに利がある。序盤ジャガーに怨恨を重ね張りして強烈な一撃を見舞い幸先よし。しかし超優秀ブロッカー兼アタッカーの《リバー・ボア/River Boa(6E)》が登場。手札には火葬が2枚あるも山が無い。待つかどうか悩んだがクリーチャーの展開は相手が上。足を止めるわけにはいかないと再び特攻トランプル打撃。しかし!山も後続クリーチャーも全く引かず逆転負け。土地多め&赤マナ少なめの弊害が出た。

  【3.対黒川氏…サイクリング・コンボ ○】
 まず《波動機/Fluctuator(UZ)》を場に張って、クリーチャーを中心としたサイクリング呪文を次々と墓地に落とし、墓地が十分に肥えた状態で《死闘/Mortal Combat(TO)》を出して勝つ意表を突いたコンボです。とにもかくにも波動機を張り、話はそれからというデッキです。当然速攻一本槍のわたしのデッキとの相性は最悪ですが、わたしもクリーチャーの展開が悪く、最後は死闘を張られた次のターンに地震でライフピッタリのダメージを与えて勝つという僅差のゲームになりました。黒川氏は《Force of Will(AL)》を握っていましたが、他にマナも手札も残っていませんでした。対戦後「教示者」は入っているかどうか尋ねたら、それはサイクリングの回りが悪くなるのだそうです。改めてデッキ構築の難しさを感じました。

  【4.対TA910君…補充デッキ ○】
 相手の墓地が肥える間も与えず2枚の怨恨をしょったライオンが4ターンで殴り切りました。ゴメンネ。

  【5.対ま34氏…リス&エンチャントレス ●】
 これも強力なコンボデッキ。エンチャントレスを召喚しマナ増加エンチャントを張ってドローを加速させ、また《大地の知識/Earthcraft(TE)》を張って《リスの巣/Squirrel Nest(OD)》で出たリストークンをタップし土地を起こし・・・以下無限マナを生み出せるようになったら巨大な《猛火/Blaze(7E)》を打つか、大量発生したリス・トークンを《土壇場の努力/Last-Ditch Effort(UL)》でダメージに変えるなどして相手を瞬殺する。
 象に怨恨を付けて何も考えず攻撃。ジャガーを追加召喚する。こちらは相手が回り始めた時点で負けなのだ。ま34さんのライフが一桁になった次のターン、ま34さんはコンボを回そうと思案するも結局そのターンは不発。ほぼフルタップ状態でこちらの手番。クリーチャーの打撃ではあと1点足らず、巨大化か激励か何かの焼き呪文を引けば勝ちである。運試しのドロー!・・・土地でした(T_T)。次のターン、今度こそコンボが発動して負け。

  【6.対落合氏…墓地活用・ゾンビの横行 ●】
 手札を壊しつつ《ゾンビの横行/Zombie Infestation(OD)》を張り、《ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob(MM)》や《新緑の魔力/Verdant Force(TE)》などの巨大クリーチャーを捨てて次々とゾンビを場に出し、捨てた巨大クリーチャーは《死体発掘/Exhume(UZ)》などで場に戻し相手を圧倒するデッキ。
 すばやく象を繰り出すも相手も理想的な展開でゾンビを並べ、新緑の魔力も登場。こうなっては手も足も出ず完敗。

  【7.対狩野氏…ドリーム=ホール・予言の稲妻 ●】
 《直観/Intuition(TE)》などで必要な呪文を集めて《ドリーム・ホール/Dream Halls(ST)》で始まり。《時のらせん/Time Spiral(UZ)》や《意外な授かり物/Windfall(UZ)》などのパワーカードを回し、《予言の稲妻/Prophetic Bolt(AP)》を連発してあがりである。大馬鹿大会とはいえこれだけパワーカードが揃うと周囲からモマー、モマーと、軽いブーイングが飛んでいました(^_^)。
 まさに回ったら負けのデッキ。全力でけものたちを放つもシッカリとドリーム・ホールを張られてそれまで。

  【8.対越塚氏…白青玉虫色の天使 ○】
 場をコントロールしつつ最強クラスのフィニッシャー《玉虫色の天使/Iridescent Angel(OD)》で勝つデッキ、だと思います。速攻と長期戦、お互い自分の土俵に引き込んだ方が勝ちという戦いですが、引き込むことが出来て最後は火葬でした。

  【9.対中島君…偏頭痛・手札破壊 ○】
 デッキ全体が軽量のため手札破壊には耐性のあるこのデッキ、捨てさせられる前に打つ!とばかりに序盤から巨大化や火力を惜しげもなく投入し勝ち。

  【対木下君…リベリオン ○】
 クリーチャー戦ならば相手の場に並ばない限りこちらに分がある。序盤から打撃を重ね、先制攻撃を持つ《レイモス教の隊長/Ramosian Captain(MM)》が出るも殴りきる。

  【対阿部君…アボシャンデッキ ○】
 青ながらアボシャンを中心戦力に据えたクリーチャーデッキ。決め手は《風鳴りの精/Sibilant Spirit(6E)》。しかし早くてデカイこちらのクリーチャー群が押し切る。やはりクリーチャー戦になればこのデッキはそうとういける。

  【対塚越君…緑単リスデッキ ○】
 緑単ながらリス主力であればこちらの早さとデカさに分があり、押し切って勝ち。

  【対佐川君…黒単霊魂焼却 ●】
 今回最も打ちのめされたデッキ。とにかく《無垢の血/Innocent Blood(OD)》や《チェイナーの布告/Chainer's Edict(TO)》などなど除去が半端でない。およそ10体ほども繰り出したクリーチャーは全て墓地送りになりました(T_T)。最後は巨大《霊魂焼却/Soul Burn(IN)》を連発されて負けました。まさに天敵デッキでした。

  【対山崎君…青単カウンターデッキ ○】
 定番カウンターデッキ。締めは《パリンクロン/Palinchron(UL)》や《不実/Treachery(UD)》でかっさらった相手クリーチャーです。が、こちらはカウンターデッキの天敵である速攻デッキ。好調なクリーチャー展開によりカウンターしきれずに残った象が突撃して勝利。


 結果8勝6敗で14日目に勝ち越しを決めました(^^)。
 メタ・ゲームに支配されないこういう環境は変化に富んでいて、M:tGはまだまだ面白いと感じさせてくれます。特に黒川氏のサイクリング・コンボは死闘を張られるまでそのカラクリが分からず、良質の手品のタネ明かしをみた思いです。わたしにはとても思いつけません。わたしも及ばずながら何かコンボを考えてみようかしらん。
 今回の優勝・準優勝はそれぞれ落合氏と狩野氏のデッキでしたが、落合氏は狩野氏のデッキに敗れ、狩野氏は中島君の偏頭痛一枚に投了を余儀なくされています。どんなに万全と思われるデッキでも必ず弱点があり、天敵が存在する。そんな当たり前のことを楽しく覚え直した今回の大会でした。

(2567.4.30)

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